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Vol187 地震に備えた移住はアリ??

執筆者の写真: KOJI NAKANISHIKOJI NAKANISHI

1⃣ 地震に備えた移住はアリ??


2024年1月1日、能登半島をマグニチュード7.6の大地震が襲いました。年明け早々の大地震に、私たちは大きな不安に襲われました。そして、8月8日には、宮崎県日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生。今回は「南海トラフ地震臨時情報」も発表されたことから、地震に対する恐怖が、一層、増した人も多かったでしょう。

ところで、「地震大国日本」に住んでいる以上、私たちは地震からのリスクに逃れることはできないのでしょうか。おそらく、地震からのリスクを100%回避することは不可能でしょう。しかし、「少しでもリスクを下げたい」という思いから、「移住」を考える人も少なくありません。


2⃣ 全国で地震の少ない都道府県はドコ?


「地震の少ない場所に移住しよう」と考える人もいます。

そこで、過去20年間(2004年~2024年)における、震度3以上の地震回数が少ない都道府県を調べてみました。


ランク 都道府県名 回数

1    三重県    30

2    香川県    31

3    奈良県    33

4    岡山県    36

5    徳島県    39

(気象庁の震度データベースから抜粋)


三重県が過去20年間で、震度3以上の地震回数が一番少ない結果となりました。但し、三重県に加えて、ランク2位の香川県、5位の徳島県は、南海トラフト地震の発生時には、大きな被害が予想される地域でもあります。また、大都市では広島県がランク8位、大阪府がランク10位にランクインしています。


一方、震度3未満の地震回数が少ない都道府県についても調べて見ました。その結果が次の通りです。


ランク 都道府県名 回数

1     香川県   288

2     三重県   365

3     滋賀県   422

4     山口県   426

5     徳島県   430

(気象庁の震度データベースから抜粋)


震度3以上の地震回数が少ない都道府県であっても、震度3未満の地震はそれなりに発生していることが解ります。とくに、震度3以上の発生回数が少なかった奈良県は、震度3未満では12位までランクが下がり、大阪府よりも発生回数は多くなります。

このことから、「地震の少ない場所に移住しよう」と考えても、判断に困りますよね。結局、日本に住んでいる以上は、「地震からは逃れられない」と考えるのが正しいのではないでしょうか。


3⃣ 地震からのリスクを下げる


地震からは逃れられないのならば、「地震からのリスクを下げる」と考えては如何でしょうか。今、自分が住んでいる場所から、地震のリスクを下げるために移動をするのです。例えば、「海沿いに住んでいて、地震による津波が怖いから、津波のリスクのない場所へ移動する」または、地震による土砂崩れが怖いから、そのリスクのない場所へ移動をする」「どれほど大きな津波が来るのか解らない。それでも津波が発生した時、近くに非難ができる場所があるところへ移動をする」などですね。


4⃣ 地震に備えて移住はあり?


私は地震に備えて移住をするのはありと思います。但し、100%リスクを回避することはできません。

「地盤のしっかりした土地に移り住む」「耐震制度の高い家に移り住む」「ハザードマップの区域外に移り住む」「避難場所が近い区域に移り住む」「防災対策がしっかりした町に移り住む」

「地震によるリスクを軽減する」ことを理由として、移住することで自分や家族が安心して暮らせるのであれば、人生の選択肢として良いのではないでしょうか。

 
 
 

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